The Royal Edinburgh Military Tattoo "KALEIDOSCOPE 2019"
エディンバラの夏の祭典といえばMilitary Tattoo。
長年行きたかったこのイベントについに今年行くことができました。
今回エディンバラに来た目的はこの、Military Tattooを見ることでした。
スコットランドの伝統的な楽器であるバグパイプを中心に構成された軍の音楽隊による演奏がメインのイベントです。
毎年NHKでも録画されたイベントの模様が放送され、それを見たことがある人も少なくないはず。
長年行きたかったのですが、開催は毎年8月と航空券が高い時期であり中々機会に恵まれませんでした。
ヨーロッパ在住となった今、またとない機会だったので急遽渡英することになりました。
チケットは座席単体での発売のほか、見やすい角度の座席だとディナーなどとの抱き合わせ販売が主になります。
当然価格は高価になりがちです。
私が見た公演は金曜日。
平日ということもあり、公演の2週間前を切った段階でもわずかに残った座席を購入することができました。
オンラインで購入したチケットはWavely駅を出てすぐのチケットセンターで交換をする必要があります。
純粋に座席のみの場合はバウチャーを印刷してそれをチケット替わりにすることも可能ですが、今回はパンフレットも一緒に購入したため窓口での引き換えが必須となりました。
ただ、窓口で発券したことによって台紙やチケットケースも受け取ることができ、結果的にはよかったです。
公演は花火を含むことから、基本的に夜行われます。
この日の開場は20時。
高緯度ということもありまだまだ明るいですが、中々この時間まで時間を潰すのに苦労しました。
会場はエディンバラ城の前の広場。
ここに特設の座席が組まれます。
駅の反対側の新市街からもこの城と座席を観察することができ、見た瞬間に感動してしまいました。
エディンバラ城に向かって3面に座席が構成されます。
どこが正面かといえば、城に正対する面が正面になりますが、パフォーマンスは全方面に向けて行われるため、それほど場所をきにする必要はないように感じられました。
私の席からの眺めはこのような感じ。
少し斜めになった場所で、見やすかったです。
開演は21時からですが、20時30分ごろからは場内アナウンスでのパフォーマンスがすでに始まります。
観客の誕生日を祝ったり、n*10年ぶりのTattoo参加の観客を紹介、そして観客の国別の参加者数を発表したりと飽きさせない工夫がありました。
イギリスからの観客はもちろんのこと、アメリカからの観客がとても多いように感じられました。
日本からも数十人の単位でいたようで驚きです。
そしてだんだんと空が暗くなり、いよいよTattooがスタートします。
The Massed Pipes and Drumsとしてイギリス軍ロイヤルスコットランド連隊や騎兵連隊、カナダ軍やタスマニア警察などから構成されたバグパイプとドラムと楽団が先陣を努めます。
生で聴く圧倒的な音の厚みに圧倒されつつも聞き覚えのあるメロディーはどこか安心させてくれるものがあります。
Edinburgh Military Tattooでは、イギリスだけでなく世界各国から軍隊やパフォーマーを招致し、文化を交流するという目的もあります。
今年の場合
・ナイジェリア
・ドイツ
・フランス
・中国
のそれぞれの演目が行われました。
各国でそれぞれ色があり、とても面白かったです。
中国を除いては、やはり軍としてのイメージが強かったですが、演奏される曲も固いものから流行りのものまで、観客を楽しませるような構成にされていてとても感心しました。
写真はドイツです。
軍楽隊のみでの演奏はドイツらしい固いものが多かったですが、ビールを片手に持ったダンサーが入場すると一気に会場は華やかで明るくなりました。
2019年のTottooのテーマは"KALEIDOSCOPE"。
特に今年は色の変化が見ていて楽しかったです。
ステージを照らすライトの色は大きく変わり、それを意識したパフォーマンスも見られました。
そして背景となるエディンバラ城をプロジェクションマッピングにする演出もありました。
昔からの伝統と現代の技術がまさに融合しています。
フィナーレでは、全員が参加しての演奏が行われます。
それと同時にたくさんの花火が上がります。
週末の最終公演ではさらに花火の本数が増えるようで、とてもすごい規模になりそうです。
ただ残念なことにこの日はフィナーレの最中に急に雨が降り出し、やがて土砂降りになりました。
客席で傘をさす事は出来ません。
カッパも販売されていますが、それを上回る量の雨が降ってきてしまい、5割ほどの観客は花火が上がる中退場することに。
私も荷物を最低限にしていたためにあまり服を濡らしたくなく、泣く泣く途中退場。
帰り道に背中で鳴る花火は少し虚しかったです。
公演はおよそ2時間といったところです。
それなりのチケットは値が張りますが、それを上回る感動と満足感を得ることができました。
最後までしっかりと見ることができなかったのは残念ではありますが、またいつか再訪することができればと思っています。